重陽の節句と究極のモンブラン
節句の日にその時々のものをいただくのは、季節感も感じられて好きなのですが、3月3日の桃の節句や5月5日の端午の節句に比べると、正直馴染みがありません。
古来中国では奇数は縁起の良い陽の数字とされていて、奇数が重なる日をお祝いしたのが節句の始まり。奇数(陽数)の中でも最も大きい9が重なる日ということで、9月9日が「重陽の節句」と定められました。
別名「菊の節句」とも言われていて、日本では平安時代から宮中行事として取り入れられ、菊を眺めながら菊酒を飲んで長寿を祝ったそうです。
菊を愛でながら菊酒…なんだかピンとこなかったのですが、先日主人に重陽の節句の話しをしてみたところ、
「栗を美味しくいただく日かな?」
なんて、随分と暢気な回答が…。
そんな主人の一言で、我が家の重陽の節句は、気になっていたAu Fin Palet オー・ファン・パレの「究極のモンブラン」をいただきました。
こちらのモンブラン、上から、ごろりとした大きな栗の甘露煮、マロンクリーム、栗のババロア、そして通常ならメレンゲだったりビスキュイだったりが敷かれている底の部分が栗のスイートポテトという構成。
頭からつま先まで、オール栗!!という意味での究極のモンブランでした。
どうやら江戸時代からは栗ごはんを食べる風習があり、「栗の節句」とも言われるそう。
栗繋がりということで、まぁ、たまにはこんな節句の楽しみ方も良いでしょう。
ちなみに、我が家はモンブランとかなり変則的でしたが、とらやの「千歳菊」や、たねやの「菊最中」など、和菓子屋さんでは節句向けのお菓子が販売されています。